もう一つのフライトシミュレーター

以前、航空宇宙学専攻には、パイロットの訓練用フライトシミュレーターがあることをご紹介しました。

でも実はもう一つ、別のフライトシミュレーターがあるんです!

それがこちら▼
研究用 (2)

パイロット訓練用のフライトシミュレーターと違って、コックピットが再現されていると言うよりはモニタやキーボードがつながっているのがおわかりいただけるでしょうか?

実はこれ、研究用のフライトシミュレーターなのです。

飛行機の形状やスピード、回りの環境などが変わることによって、操縦のしやすさやパイロットの反応等がどのように変わるのかをシミュレーションできます。

そのため、様々なパラメータを打ち込むためのキーボードやシミュレーション結果等を確認するモニタ等がついています。

操縦の技術そのものを習得する訓練用、操縦のしやすさを科学的に解明する研究用、2つのフライトシミュレーターが完備されているのは、航空宇宙学専攻の特長の一つなんですよ!

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飛行訓練だけでなく、パイロットの裏話まで聞けます!

航空宇宙学専攻の学生は、講義だけでなく、卒業研究など様々な場面でフライトシミュレーターを活用しています。
さらに、ベテランパイロット等から、その体験やノウハウを直接聞く機会も設けています。

先日ご紹介した、特別講義を担当された東福先生がその一例です。
先生は、高速ジェット機から大型輸送機までの多彩で高度な操縦技術の経験をお持ちです。
先生の話は、パイロットをめざす学生にはもちろんのこと、空と宇宙をめざす学生にとって興味深いお話でいっぱいでした。

ブルーインパルス

どんな話を聞いたのか、特別にご紹介いたします。

インパクトがあったのは、「曲技飛行では掃除が命!」というお話です。
ブルーインパルスの曲技飛行では背面飛行もします。
この背面飛行の時は、コックピット内のごみが頭の上に降ってくるのです。

通常の飛行では物体は重力でコックピットの下のほうに押し付けられています。ところが背面飛行の時は、上下逆さになっていて重力がまさにコックピットの床面から頭上(地面に近い方)に働くので、床に落ちているごみは頭上に降りてきます。

だから、飛行の前には掃除機できれいのごみを吸い取っておくのだそうです。日頃のわたしたちの行動と違っていて面白いお話ですね。

特別講義(6)-2

写真はアメリカへブルーインパルスが遠征した時に好評だったというスタークロスとバーティカル・キューピッドの演技を紹介いただいているところです。

他にも、高速ジェット機と、レシプロ機(プロペラ機)では離着陸の特性が異なるので、着地時の姿勢が違ってくること、また、地上滑走で方向転換するのも機種によってはいろいろな装置を使っていることなどは、様々な機体を操縦してきた先生ならではのお話。
パイロット志望の学生が、講義後も先生に張り付いて?!熱心に質問をしていたのも印象的でした。

講義等で飛行技術の訓練も行いつつ、実際に空を仕事の場とする一流の先生方のお話も聞くことができる-航空宇宙学専攻は、これから空を仕事の場とする学生をがっちりサポートします!

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航空宇宙学特別講義(6)-ブルーインパルスの編隊リーダーのお話「飛行運用について」

特別講義の最終回第6回目は東福久則先生の飛行運用についてのお話でした。

東福先生は防衛大学校卒業後、F-4ファントムから、T-2ブルーインパルス4番機、そして編隊長、さらに飛行点検隊司令として素晴らしい戦闘機操縦士の経験をお持ちです。
その後、幕僚、指揮官、教官、防衛研究所研究官などを務め現在は(株)東芝の担当部長です。 

ですから、東福先生は高速ジェット機から大型輸送機までの多彩で高度な操縦技術をお持ちで、講義では様々な飛行運用について興味深いお話をいただきました。

特に、ブルーインパルスの曲技飛行のお話は普通の飛行運用では聞けない話が多く、学生諸君にとっては素晴らしい経験になりました。
最後にはブルーの演技もDVDで鑑賞させてもらい学生諸君は大いに好奇心を満たされたようです。

特別講義(6)

写真は2機が滑走路の互いに反対方向から飛んできて、ナイフエッジ(90度バンク)ですれすれに滑走路の中央で行き違う、曲技飛行でも見せどころのお話を聞いているところです。安全を見極めながら恐怖心を克服することが、大変難しいとのことです。まさに技術の極致ですね。

航空宇宙学専攻では、空と宇宙の第一線で活躍されているエンジニアやパイロットによる特別講義を毎年、開講しています。
航空宇宙学専攻の学生ならば誰でも聴講できますので、ぜひ皆さんも学生になって?!特別講義を聴講に来てください。

ブルーインパルス

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航空宇宙学特別講義(5)-「はやぶさ」等の開発秘話が講義に登場!

第5回目(12月5日)は卯尾匡史先生(NEC 宇宙システム事業部 宇宙システム部 シニアマネージャ)が「人工衛星の姿勢と航法誘導制御の開発-「ひてん」、「のぞみ」、「はやぶさ」」についてお話しされました。

S型小惑星イトカワ小惑星からサンプルを持ち帰ったMUSES-C計画の探査機「はやぶさ」による小惑星サンプルリターンプロジェクトは、国民にかってない感動を引き起こしました。

「はやぶさ」がめざした小惑星「イトカワ」は、地球から約3億キロメートルの彼方にあります。すでに何度も我々人類が訪れた月はおろか、太陽(地球から約1億5000万キロメートル)よりもはるかに遠い、地球の重力圏から離れた距離から、サンプルを採集し地球に持ち帰るサンプルリターンミッションは世界初の壮大な試みでした。

卯尾先生は「はやぶさ」のミッション達成のために重要な姿勢と航法誘導制御系の開発に携わられました。
地球からイトカワ、さらにイトカワから地球への帰還というこれまで人類がなしえなかった超長距離の自律航行を実現し、地球と通信できるようアンテナの位置を常に調整するなど、姿勢制御・航空誘導制御はまさに「はやぶさ」の核となる技術の一つなのです。

地球から遠く離れた宇宙空間を航行する探査機に、航行中にトラブルや故障が起きても、人間が修理に行くことは不可能ですし、故障した箇所を見ることすらできないこともあります。
そこで、壊れないように、さらに壊れても別の手段を使えるよう二重に備えるなどしてミッションを完遂すべく準備を進めます。

様々なトラブルに見舞われた「はやぶさ」を、何とか地球に帰還させるための備えや、想定外のトラブルに運用面で対応した話はリアリティにあふれ、技術者の卵である学生たちも「そこまで想定し、実際に運用するのか!」と驚き、大きな感銘を受けました。

「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」は来年度2014年に小惑星の探査の旅に出発する予定です。「はやぶさ2」は、世界初の技術を確立するためのさらに多くの技術実証を行います。
卯尾先生は、「はやぶさ2」のプロジェクトにも引き続き参加されます。

先生は、才能もさることながら、人生で2回もこのような素晴らしいプロジェクトに携わられる幸運に恵まれました。
「はやぶさ2」の成功を皆でお祈りしたいと思います。

特別講義(5)

さて、最後となる第6回の特別講義はブルーインパルスの編隊長を経験された東福久則先生((株)東芝 社会インフラシステム社部長)のお話です。お楽しみに。

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航空宇宙学特別講義(4)-人工衛星が飛行する軌道!

第4回目(11月14日)は青木尋子先生(富士通株式会社プロジェクト統括部長)が「衛星の軌道力学と追跡管制」についてお話しされました。
小惑星の探査から帰還した、皆よく知っている「はやぶさ」はその飛行する軌道を精密に計測し、制御して地球に無事帰還しましたが、このように、衛星や宇宙船にとってその追跡管制は非常に大切な技術です。
「ひまわり」などの静止衛星は通信や地上観測に非常に有効ですが、その位置は赤道上空なので日本から見れば地平線の上に見えます。
準天頂衛星は、日本上空に3基の衛星を常時位置させて有効な通信や地上観測をしようとするものです。この準天頂衛星の地球上へのフット・プリント(地上軌跡)は数字の8の字を描きます。
このような色々の軌道力学の面白さを、例題を解かせながら青木先生は興味深くお話しをされました。例題といえども、第一線で活躍されている先生からの出題に学生諸君は悪戦苦闘。手を動かし、頭をひねりながら例題をクリアしたら、より深い理解が得られました。

ここまでに開講した特別講義は4つ。
第5回卯尾匡史先生(NEC 宇宙システム事業部宇宙システム部)、そして第6回東福久則先生(元T-2ブルーインパルス編隊長:(株)東芝 社会インフラシステム社)は、引き続いてお送りする予定です。お楽しみに。

特別講義(4)

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