暴れるテザーを制御するのはこれからの課題―宇宙エレベーターの最新研究(11)

 宇宙エレベーターの長さは、カーボンナノチューブ(CNT)の長さの単位・ミリメートルで表すと10兆(テラ)ミリメートル!というとんでもない数字が出てきます。

 これだけの長さになると、「本当にできるの?」という疑問と共に、一度ブレたり揺れたりしたときの「テザーの動き」が非常に複雑になるのです。

 例えば「おもり」(カウンターウエイト)のない長さ144,630キロメートルのテザーが直線を保ったまま地表を支点として赤道面内で振り子のような運動したらどうなるでしょうか?
 このとき一度振れて元に戻るまでの時間(=周期)はなんと189時間!
 びゅーん!と振れた最後、元の所に戻ってくるまでに1週間以上もかかる、非常にゆっくりした動きになるのです。

 しかもテザーは非常に長い「ひも」です。
 地上では無風状態でも、対流圏のような上空に行けば風が吹いている、ということもあるでしょう。そうなると、テザーの場所によって、ものすごく揺れる場所とそうでも無い場所がランダムにできることが予想されます。

 ですから、宇宙エレベーター実用化に向けて、テザーが暴風などの影響で大きく暴れた時や様々な揺れに対応する制御方法と、地上のポート部分との無理のない接続をする方法などを確立しなければなりません。

 これら揺れ方(運動)の問題は、今後研究しなくてはならない重要課題の一つです。

 テザーの揺れ方(運動)をシミュレーションした結果を、今日の「宇宙エレベーター特別教室」でご紹介いたします。
 ご興味のある方はぜひご参照下さい!

★この記事の「宇宙エレベーター特別教室」(テザーの運動シミュレーション)を、「[神奈川工大機械工学科航空宇宙専攻★公式ブログ]宙(そら)をめざせ!」にて公開中です!
数値シミュレーションの結果や物理の専門用語などを用いた詳しい解説を行っています。

http://www.aeroastro-kait.net/


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