いざ実験開始!:11年、はじめてのプロジェクト-(10)

さて、準備も整ったところで実験開始です。

実際の打ち上げでは、ロケットはエンジンが脱落することもなく、また風に煽られ安定性を失うこともなく打ち上げに成功。
チームでの最高到達高度の計測概算値は112mになり、これは事前に数値解析を行った値(113m)とほぼ一致。
機体にデリバリーで言うところの「商品」にあたるペイロードを搭載し、予定高度に到達させることにはまず成功です!

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ペイロード射出機構の動作確認については、ロケットの内部にピストン型のペイロード射出機構を作成し、エンジンの逆噴射のエネルギーを利用しペイロードを押し出すことに成功。
最高高度に到達したところで、ロケットに格納されていたペイロード及び、パラシュートの放出を目視にて確認できました。

投下範囲の予測についてはペイロードが風に流され予想外に遠くへ流されてしまい、高感度カメラのフレームからロスト。
また、用意していた巻尺に対しペイロードが飛んで行った距離が長かったことも災いし、こちらはうまく計測できませんでした。
また、大きさの違いによるペイロードの落下特性を観察するという目的も、同様の理由からロストしてしまい観測が出来なかったのは悔やまれます。
後から考えると、ペイロードの空力特性に対する研究が不十分だったことが反省点です。また、空の色とペイロードの色がほぼ同じだったので、もっと目立つ色にしておけばよかったですね。(これはすぐに出来たことなので・・・)

最後の「ロケットの位置を把握するための空撮カメラの搭載」について。
これは予想を超える「スピン」に苦しめられました。
もちろん、初めから全くスピンの事を考慮に入れていなかったわけではありません。機械   下部に取り付けたウイングの取りつけ角度は正確に測定したうえで、機械を制作しましたが、結果的にスピンが発生してカメラの映像は乱れ、結果としては位置特定や機体制御の為の有効なデータは採取できませんでした。

原因として考えたのは2つ。
まず、打ち上げ後、再度ウイングの角度を計測したところ、3枚のうち1枚の取りつけ角度に2mm程度の誤差があることが判明。この小さな誤差が機体制御(スピン抑制)にマイナスに働いたものと思われます。

また、今回はウイングの取りつけ角度のみの対策しか行っていませんでしたが、後で調べたところ、スピンを抑制する「デスピンモーター」という抑制装置があったことがわかりました。これももう少し早く気づいていれば、と悔やまれます。

成功したところ失敗したところを含めて実証実験はまだまだ必要、とはいえ「次世代デリバリーシステム」への第一歩を踏み出したいぬさんチーム。
このプロジェクトの経験が、今後のキャリアに活きるといいな、思いました!





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