航空宇宙学特別講義(5)-「はやぶさ」等の開発秘話が講義に登場!

第5回目(12月5日)は卯尾匡史先生(NEC 宇宙システム事業部 宇宙システム部 シニアマネージャ)が「人工衛星の姿勢と航法誘導制御の開発-「ひてん」、「のぞみ」、「はやぶさ」」についてお話しされました。

S型小惑星イトカワ小惑星からサンプルを持ち帰ったMUSES-C計画の探査機「はやぶさ」による小惑星サンプルリターンプロジェクトは、国民にかってない感動を引き起こしました。

「はやぶさ」がめざした小惑星「イトカワ」は、地球から約3億キロメートルの彼方にあります。すでに何度も我々人類が訪れた月はおろか、太陽(地球から約1億5000万キロメートル)よりもはるかに遠い、地球の重力圏から離れた距離から、サンプルを採集し地球に持ち帰るサンプルリターンミッションは世界初の壮大な試みでした。

卯尾先生は「はやぶさ」のミッション達成のために重要な姿勢と航法誘導制御系の開発に携わられました。
地球からイトカワ、さらにイトカワから地球への帰還というこれまで人類がなしえなかった超長距離の自律航行を実現し、地球と通信できるようアンテナの位置を常に調整するなど、姿勢制御・航空誘導制御はまさに「はやぶさ」の核となる技術の一つなのです。

地球から遠く離れた宇宙空間を航行する探査機に、航行中にトラブルや故障が起きても、人間が修理に行くことは不可能ですし、故障した箇所を見ることすらできないこともあります。
そこで、壊れないように、さらに壊れても別の手段を使えるよう二重に備えるなどしてミッションを完遂すべく準備を進めます。

様々なトラブルに見舞われた「はやぶさ」を、何とか地球に帰還させるための備えや、想定外のトラブルに運用面で対応した話はリアリティにあふれ、技術者の卵である学生たちも「そこまで想定し、実際に運用するのか!」と驚き、大きな感銘を受けました。

「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」は来年度2014年に小惑星の探査の旅に出発する予定です。「はやぶさ2」は、世界初の技術を確立するためのさらに多くの技術実証を行います。
卯尾先生は、「はやぶさ2」のプロジェクトにも引き続き参加されます。

先生は、才能もさることながら、人生で2回もこのような素晴らしいプロジェクトに携わられる幸運に恵まれました。
「はやぶさ2」の成功を皆でお祈りしたいと思います。

特別講義(5)

さて、最後となる第6回の特別講義はブルーインパルスの編隊長を経験された東福久則先生((株)東芝 社会インフラシステム社部長)のお話です。お楽しみに。

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