宇宙エレベーターの基本的な形-学生と考える宇宙エレベーター(18)

宇宙エレベーターを作るための必要な条件を一言で表すとしたら、ずばり!

「まっすぐ(鉛直方向)に、ぴーんと、ひもを張る」

につきます。簡単でしょう?!
でも、この簡単な一言を実現するために、現在、いろいろなことを検討しています。

現在、まっすぐに、ぴーんと、ひもを張るのに効率が良い、と考えられている形は次のような形です。

テザー衛星の原理

以前ご紹介しましたが、ひもを張るには、地上からひもを積み上げていくよりも、宇宙空間に何らかの「おもり」のようなものがあって、そこからひもを垂らすのが合理的です。

そこで、静止軌道(地球の引力と遠心力がつりあっている場所)におく母衛星を中心に、地球に遠い側(=引力より遠心力が強いため、地球の外側に力がかかる)に子衛星Aを、地球に近い側(=遠心力より引力が強いので地球側に力がかかる)に子衛星Bをおいてひもを張れば、地球の反対方向と地球の方向それぞれに力がかかり、ひもをぴーんと張ることができるのです。

これを「テザー衛星の原理」といいます。

■ここで一言ご注意を:
宇宙では衛星などの「重量」といわずに「質量」と言います。遠心力と引力の差が地球からの距離によって変わってくるので、同じものでも地球表面では重くても、地球から離れると軽くなったり、宇宙エレベーターでは静止軌道の高さで重さがゼロになったりします。
これがその理由です。

テザー衛星の原理を応用すると、宇宙に関するいろいろなことが少し理解できます。
例えば、「重心」と「質量中心」は宇宙では場所が違ってきます。月の重心は、その質量中心よりも地球に近いほうにあったり、とか・・・もし機会があれば、改めてご説明いたします。

★この記事の「宇宙エレベーター特別教室」(テザー衛星のつりあいの原理)を、
「[神奈川工大機械工学科航空宇宙専攻★公式ブログ]宙(そら)をめざせ!」
http://www.aeroastro-kait.net/
にて公開中です!物理の専門用語などを用いた詳しい解説を行っています。



----------------------------------------------------

宇宙科学 ブログランキングへ
----------------------------------------------------

テーマ : 実験 科学 サイエンス
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

KAIT

Author:KAIT
神奈川工科大学機械工学科 航空宇宙専攻のブログへようこそ!

カテゴリ
月別アーカイブ
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
facebook
QRコード
QR