第一宇宙速度は高さによって変わる―宇宙エレベーターをめぐる「宇宙の物理」(9)

もし、地球の表面近くから砲弾を飛ばして地球の周りを回り続けるようにする(=引力と遠心力が釣り合う)には、初速にして秒速7.9キロメートル、時速にして約28,460キロメートルで砲弾を飛ばす必要があります。(空気抵抗などは考えない、理論的な数値です)

地球の周りの長さは約4万キロ、と言われています。ですから、地球の表面近くで人工衛星を打ち上げた(?)としたら、約90分で地球を1周してしまうのです。

ところが、地上から見ると一点にとどまっているように見える「静止軌道」は、地球の表面と同じ速度=1星日(23時間56分4秒=86,164秒)で地球の周りを1周します。

つまり、第一宇宙速度は地表からの高さによって異なってくるのです。そして、高さが高くなればなるほど、第一宇宙速度は遅くなっていきます。

ちなみに、地表から約36,000キロメートルの場所を1星日かけて1周するスピードは、秒速約3キロメートル、時速にすると約11,070キロメートルになります。
(思ったより速いですか?!何せ静止軌道の長さは地球1周の6.6倍。その距離を1星日で回るわけですから、遅いといってもそれなりのスピードになっちゃいます。)

ともあれ、高いところにあれば、多少遅いスピードでも落ちずに地球の周りを1周できるんですね。

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