カーボンナノチューブは単純に伸ばすのも大変!―宇宙エレベーターの最新研究(5)

それなりの強度をもったカーボンナノチューブが10センチ、ということでしたが、「とりあえず伸ばせるだけ伸ばしてみよう!」という試みも、カーボンナノチューブの研究者にとって実は大きな課題だったりします。

1991年に飯島先生によって発見されたカーボンナノチューブ、発見されて以来単層カーボンナノチューブの製造長さは伸び続けています。

発見当時のカーボンナノチューブ長さは、何と千分の1ミリメートル(0.001ミリメートル)!
こんな小さな素材で、宇宙エレベーターの可能性を見いだすのですから驚きますよね。

それが2004年までは1ミリメートル以上の長さが当たり前となりました。
最近までにMIT(マサチューセッツ工科大学)、ケンブリッジ大学、清華大学などの成果が20~30センチメートルの長さカーボンナノチューブを生み出しています。

この発展は、ほぼ毎年2倍!ずつ長さが伸びていることになります。

突然ですが、豊臣秀吉から褒美をもらう曽呂利新左衛門の話をご存じですか?
「秀吉から褒美を下される際、何を希望するか尋ねられた新左衛門は、今日は米1粒、翌日には倍の2粒、その翌日には更に倍の4粒と、日ごとに倍の量の米を100日間もらう事を希望した。

米粒なら大した事はないと思った秀吉は簡単に承諾したが、日ごとに倍ずつ増やして行くと100日後には膨大な量になる事に途中で気づき、他の褒美に変えてもらった。」(ウィキペディアより)
という話です。

ちなみに2の100乗は10の30乗という驚くべき大きさになります。

もしも、「カーボンナノチューブの長さ2倍成長」が今後も期待できるとすると、2020年代には100メートル級の長さが達成できることになります。

それにしても、宇宙エレベーターの先端までの10万キロメートルとなると、今日の明日にできるようなものではないですね。

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それでも2030年代には10万キロ

> それにしても、宇宙エレベーターの先端までの10万キロメートルとなると、今日の明日にできるようなものではないですね。

でも~
> もしも、「カーボンナノチューブの長さ2倍成長」が今後も期待できるとすると、
→2030年代には10万キロメートル級の長さが達成できることになります。
その頃、私はおじいさんになってしまっていますが(^^;
若い人たちは宙をめざしてくださいね(^o^)

コメントありがとうございます。

今、私どもではもっと短い(!)テザーを静止軌道に伸ばすだけでも、
だれでも宇宙に行けるという「宇宙エレベーターの良さ」が実現できるのではないかと研究しています。
(途中までは別の方法を使いますが、現在の推定では2万キロメートル程度以上の長さのテザーを使うと有利になるようです。いずれ、詳しく発表する予定です。)

若い方々ももちろんですが、皆さんで知恵を絞って、 宇宙をエンジョイ出来るようになるといいですね。

管理人F


> > それにしても、宇宙エレベーターの先端までの10万キロメートルとなると、今日の明日にできるようなものではないですね。
>
> でも~
> > もしも、「カーボンナノチューブの長さ2倍成長」が今後も期待できるとすると、
> →2030年代には10万キロメートル級の長さが達成できることになります。
> その頃、私はおじいさんになってしまっていますが(^^;
> 若い人たちは宙をめざしてくださいね(^o^)
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